3月に入って、映画を3本見ました。
『富江 アンリミテッド』『コララインとボタンの魔女』『インセプション』です
見た順に適当に覚え書きます
●『富江 アンリミテッド』(2011作品)
概要:鬼才ホラー漫画家・伊藤潤二氏の代表シリーズ「富江」の、何度目かの映像化です
菅野美穂主演のものが割と有名?で、伊藤氏本人も菅野イメージで描いていたという話があるのですが、仲村みうのビジュアルが、もっともマンガ(中盤以降)に近いのではないか知らん。そこここで言われているし。
見る環境:元バンド仲間・現飲み/放浪仲間の隊長さんと宅飲みがてら見ることに。
そもそもなんで見る事になったかと言うと、この仲村みうっていう、妙に過激なローティーングラビアアイドル出身の子が、妙に我々二人の琴線に触れるからなのです(だが2人とも彼女の映像作品や写真集は見たことないっていう)
感想:腰が抜ける程ひどいです。見てる最中、はじめはちょいちょいツッコミを入れていた我々2人ですが、中盤から完全に無口に。そして最終的には沈黙に耐えられずに「これは、どういうことなのだろう?」と話し合いながら見ました
見所はみうの邪悪とも言うべき病みっぷりです。これはみうを悪く言ってるのではなくて、賞賛しているのです。あー、上手に撮ってあげられてないな…という感じがつきまといつつも、みうの、ちょっと怖いような容貌・対して鼻づまり気味でちょい白痴っぽさのある声が、とてもスペシャルな雰囲気を醸し出しております
あー、みう、なんでへんなタイミングで脱いじゃったんだ。三池監督あたりと出会えていれば、特殊な女優として開花することも充分可能だと思われるだけに、この映画に出演した事はなんか残念。
残念と言えば、他の出演者もみな残念なんじゃなかろうか。
「ゲゲゲの女房」のよっちゃん少女期を好演した荒井萌さんなんか、すごくいいとこなしな演出で、残念通り越してかわいそう。「自分は写真しかない」っていうくらい写真好きな子っていう設定なら、カメラの構え方くらいきちっと指導すればいいのに
おとうさんも、キモコワイ演技がとても良かっただけに、なんか、キモコワイだけのひとにされちゃった感が。
まとめ:さて、いいとこなしな映画を久々に見ましたが、原作マンガはとんでもなく名作です。極初期数本は、新人漫画家だったせいもあり、とても見にくい印象ですが、はまるとそんなの気にならなくなる程のスゴイ内容。
伊藤潤二氏のホラーはほぼハズレ無しなので、この映画は見なくてもいいと思いますが、原作および氏の作品は見てみる価値がとてもあります。
ちなみに私の一番好きな氏の作品は「道のない街」です。
●『コララインとボタンの魔女』(2009作品)
概要:『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のヘンリー・セレック監督による、コマ撮り人形アニメ作品。児童書が原作
メインビジュアルコンセプトを日本人の上杉忠弘氏が担当しているところも注目!
見る環境:ケーブルでやってた
感想:これは公開当時、映画館でとても楽しんで見た記憶がある。3Dで。
改めて見てみたら、なんかざっくりした内容で、ちょっと「アレ?」とおもったけど、やはりキャラクターの表情、動き(特に、猫!)、ビジュアルのデザイン、照明なんかはほんとため息が出るばかりのすばらしさ。
これで、もうちょっと各キャラクターの性格付けとか、性格描写とかを丁寧にやれば、よりいい感じになったのではないかなー、と思います。コララインのキャラがよくわかんないんだよなー(個人的な感覚です)
まとめ:人形アニメであることを忘れるくらいの丁寧なアニメート。それに対して若干ざっくりした内容。 ビジュアルのデザインはほんとすばらしいにつきる。
●『インセプション』(2010作品)
概要:ディカプリオさん主演の、夢の中バトルアクション映画
見る環境:親父がDVD買ってた
感想:当方はとても具体的かつ感触(嗅覚以外のほぼすべての感覚)を伴う夢を頻繁に見るので、こういう映画/物語を見るととても不安な感じになる。
けれども、この映画は現実と夢とをきちっと分けて描いてるし(序盤の掴み部分以外)、「夢と現実の見分け方」も割と丁寧に解説してるので、「そもそも作中で描かれている全てが夢」みたいな構造でない限りそんなに混乱しない。
だが「そもそも作中で描かれている全てが夢」のようにもとれる、あやふやな演出がしてあるのが気になる。この作品においてそれは不要であったように思う。克服の物語であるなら。
公開当時の宣伝では、ビジュアルがスゲー!てふれこみだったと思うが、当方はビジュアル自体にそう新しさや驚きを感じなかったが(凄い技術だとは思った)、ミッションを完遂するにあたっての人員集めおよびそれぞれの人員の働きがとても良く描けていて、それぞれのキャラクターに感情移入でき、良かったと感じた。ケンさんもいい役で良かったなー、かっこいいし。最後にひと言も発しないところもとても良かった。目と態度で全てが演じれていたと思う。
ところで、オールバックで細身のひとの無重力ホテルでの働きが配分的に異様に大活躍に見え、肝心なデカさんが始終とてもダメ男な風なのが、これでいいのかなーと思わないでもなかった。
まとめ:夢の中の夢、って夢は何度も見た事があるが、これを見たときって寝起きにすごく混乱していて、きちっと目覚めると酷く精神が疲弊しているのだが、これってなんかの精神的疾患なんじゃなかろうか。
以上でーす
最近めっきり映画を見ないでいたけど、やっぱ映画っていいな。